* What is "Thin Lizzy"? *

目次


 作中、匠が聴いているハードロックバンド
 「Thin Lizzy(シン・リジィ)」についての説明&紹介です。

第二章以降、匠が好きなバンドとして、シン・リジィの明記が多くなります。

>>ブリティッシュ・ハードロックバンドのシン・リジィ。匠の一番好きなバンドで、けれどもう随分前にバンドも解散していて、フィルは他界している。何せ、匠が生まれる前だ。リジィの活躍したのは七十年代後半から八十年代にかけてだから、匠が直接聴けたわけがない。 (本文より抜粋)

シン・リジィとはこの記述どおり、ハードロックバンドです。
アイルランド出身の、ブリティッシュ・ハードロックバンドで、ツインリードギターを売りにしていました。「アイルランドの英雄」と称されることもあります。
ベース&ヴォーカルのリーダーはフィル・ライノット。
作中で明記してあることだけで話は判るようにはなっていますが、ちょっと知ってみるとさらに面白いかもしれません。「キャットウォークでダンスして、」も別角度から見ることが出来るかもしれません。
何より作者である私自身が大好きなバンドなので、もしよろしければこの機会に「Thin Lizzy」を知ってみませんか?

1.簡単な歴史を追ってみる。
2.キャットウォークの章タイトルに関するあれこれについて。
3.作中で出て来た曲を知れ!


1.簡単な歴史を追ってみる。


バンドの結成は1969年、アルバム「シン・リジィ」で1971年にデビュー。
1972年、「ウィスキー・イン・ザ・ジャー」で一躍ブレイク。
1974年、ツインリードギターが確立。バンドのスタイルとなる。
1976年、アルバム「脱獄」発表。シン・リジィの代表作となる。全世界で200万枚を超えるヒット作品になる。
その後、1983年、スタジオ最終作品「サンダー・アンド・ライトニング」を発表。解散に至る。
1986年、フィル・ライノット死去。死因はヘロインの過剰摂取による内臓疾患、敗血症。36歳だった。

この作品の主人公匠は現代の中学生。平成生まれです。リアル年代なはずがありません。
……むしろ作者である中原まなみでさえもリアル年代であるはずがありません。


2.キャットウォークの章タイトルに関するあれこれについて。


本作品「キャットウォークでダンスして、」の章タイトルは、リジィの曲タイトルから拝借しています。


第一章:夕暮れにて THE SUN GOES DOWN
     ――アルバム「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録

第二章:シャ・ラ・ラ Sha La La
     ――アルバム「ナイト・ライフ」「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録

第三章:娘ざかりのお嬢さん Little Girl In Bloom
     ――アルバム「西洋無頼(ゴロツキ)」他収録

第四章:それでも君を Still in Love With you
     ――アルバム「ナイト・ライフ」「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録

第五章:脱獄 Jailbreak
     ――アルバム「脱獄」「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録

第六章:ヤツらはデンジャラス!! Do Anything You Want To
     ――アルバム「ブラック・ローズ」「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録
     ……しかしこの原題でなぜこの邦題なのか(笑)。

エピローグ:ダンシン・オン・ザ・キャットウォーク
    これは ダンシング・イン・ザ・ムーンライト より。Dancing in the Moonlight
        ――アルバム「バッド・レピュテイション〜悪名」「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録


3.作中で出て来た曲を知れ!


作中、匠が良く聴いているので曲名がちょこちょこ出て来ています。
そんな曲のご紹介。話数が進んで曲が増えれば、そのたびに更新します。

「つか、毎朝同じの聴いてて飽きねぇの?」
 CDケースをひらひらとさせて、望。その手からケースを奪いながら、肩をすくめる。
「同じじゃねえよ。昨日はコールド・スウェット。今日はサンダー・アンド・ライトニング。明日はアウト・イン・ザ・フィールズだな」
 (第二章1より抜粋)

>コールド・スウェット
>サンダー・アンド・ライトニング
>アウト・イン・ザ・フィールズ

この三曲は匠が目覚ましがわりに使っている曲。
サンダー・アンド・ライトニングは中原も目覚まし(携帯着メロ)に使ってます(笑)。
目覚まし代わりになるくらいなので、この三曲は激しい曲です。
ちなみにこの曲順なので、匠が聴いていたCD(望がひらひらさせているケース)は
アルバム「Wild One - The Very Best Of Thin Lizzy」です。

エルヴィスは死んだ。ロックンロールの王様の死を、かつてフィルは一晩中ワインとジンを傾けながら嘆き哀しんだという。(第二章1より抜粋)

フィル・ライノットがエルヴィス・プレスリーに捧げた曲「King's Call」の歌詞より。アルバム「SOLO IN SOHO」他収録。

流れてきたのはやはりリジィの曲で『サラ』だった。ロックというよりはポップスに近いような、穏やかなメロディラインの曲だ。上半身だけをベッドに横たえて、匠は小さく笑みを浮かべた。このタイミングでランダム再生にしていた中から『サラ』が流れてくることに、ちょっとしたいたずらを感じたのだ。
「――ボクの人生に君が現われ、ボクの世界を変えてしまったWhen you came In my life, You changed my world.、か」
(第二章4より抜粋)

フィルが愛娘へ捧げた曲「SARAH」より。アルバム「ブラックローズ」他収録。

流れ出たノリのいいライブアルバム音源に、野良猫がぱちくりと目を瞬かせる。
「シン・リジィ? ヤツらは町へボーイズ・アー・バック・イン・タウン?」
(第二章4より抜粋)

リジィの代表作。リジィといえばまずこの曲です。アルバム「脱獄」他収録。

 彼女が何故そう言ったのかという事に、その時になってようやく気付いた。ヘッドフォンから漏れる音の中、フィルがシャ・ラ・ラと歌っている。(第二章6より抜粋)

とてもリズムが良い曲です。アルバム「ライブ・アンド・デンジャラス」他収録。


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