スレヴィの村の外れにある『死の森』


木々が色を失う死病に侵された森。
そこには



かつて
『天才』と呼ばれた魔法使いが住んでいる――










「――魔法はそんなに良いものでもない」
――ミズガルド
かつて『天才』と呼ばれた魔法使い







ある日
彼がその森で拾ったのは――






「あ、あの! わたしを、弟子にしてください!」
――トスティナ




『天災』と呼ばれ、村から追放された少女だった――










「オイラを信じるかィ?」
――アグロア
『風』の少年







「判ったわ。宮廷魔法師の名にかけて」
――カーラ
宮廷魔法師の女性









二人の『テンサイ』が出逢う時、止まった森の時間が動き出す――















「あなたはあなたとして、堂々とあればいいんです」
――ネロ
カーラの友人の街医者





「お怪我はないかい? お姫様」
――ユウ
森で出逢う美しい青年




「スレヴィの天災に働いて頂くか」
――マイセル













 はいずこ 
 は絶えた
 はまだある
 はやまない




















それは、二人のテンサイからはじまる、
やさしく切ない、森のファンタジー







「わたしはわたしが誰であろうと、
何であろうともうどうでもいいんです。
だってわたしは――」








ふたりのテンサイが紡ぐ、ドラマチック・ファンタジー

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