◆掛井 匠 (かけい たくみ) 15歳・男
本編の主人公。品行方正の優等生だが、日常を息苦しく感じている。
感情を押し殺して上手く回りにあわせる性格のため、協調性は表向きある。が、その分うちに溜め込むタイプ。
息苦しい日常からの脱出をはかりたいと考える自殺志願者。
ロックミュージック、特にハードロックバンド「Thin
Lizzy」が好きで良く聴いている。>>参照
「お前は名前に意味がないって言うけど、俺はあると思う。これは俺の考え。
名前にはやっぱり意味があって、必要だと思う。
だから、俺の名前を覚えて欲しい。お前には呼んで貰いたいって思うから。
――掛井 匠。オーケイ?」
◆少女(自称名無し) 14歳・女
キャットウォークで生活している家出少女。自称『名前は捨てた』。
小柄で華奢な体に見合わず、自由気ままで奔放でタフ。かなり独特の価値観を持っていて「自分ルール」に沿って生きている。
勝気でぽんぽん言葉を紡ぐ。拗ねたり笑ったりの感情表現が豊かでもある。
猫のような雰囲気をかもし出しているため、匠からは『ちびねこ』と呼ばれている。
「あたしは自由だけど、てきとーに生きてるんじゃない。
あたしにはあたしのルールがあって、あたしはそれに従う。
だってそれは、あたしが決めたルールだから。あたしがあたしであるために決めた、ルールだから」
◆北野 真雪 (きたの まゆき) 13歳・女
匠の幼なじみ。
匠を尊敬していると同時に匠のことが好きでもある。
表向きは勝気だが、本来は臆病な性格。
「これ以上匠に関わらないで。
あなたと関わることで匠に悪い影響があったら、あなたはどうやって責任を取るつもり?」
◆シュウ (しゅう) 年齢不詳・男
公園で生活するホームレスのおじさん。通称『シュウさん』。絵を描くのが好きで、よく野草を描いている。
『ちびねこ』が無二の信頼を置いている人でもある。穏やかな笑みが特徴。
毎週土曜日は自作の絵を公園で広げて売っている。
「花はね、一瞬咲いて枯れていきます。儚いものです。だけど、美しい。
ただ一瞬咲いて儚く散っていく花ですら、
どうして自由でいちゃいけない理由があるというんでしょうね。
バラだって、いびつに咲いたっていいんです。
私はそういう花が好きですね」